インタビュー
― 名音校へ通われたきっかけは?
近藤 そもそもは、姉が音楽科のある高校を受験するために通っていました。私の場合は、音楽の道に進むかを決めかねていた時期でしたが、ソルフェージュや聴音の能力を研くためには、早くに勉強を開始する必要があるとの判断でした。
― レッスンはいかがでしたか?印象深かったことは?
近藤 名古屋音楽学校は古くから中部地区の音楽教育を担ってこられ、今になって思い返すと、大変システマティックで、尚且つ音楽家の芽を温かく育てていこうという雰囲気があったように思います。
また、今や日本を代表する指揮者となった角田鋼亮(中学、高校の同級生でもあります)や、東京芸大の同級生になる人達など、当時から優秀な人材と机を並べたことは大変な刺激になっていました。
― プロになろうと思われたのはいつ頃からですか?
近藤 人前で演奏することの意義を初めて感じたのは中学2年生の時ですが、プロの演奏家になろう、音楽大学へ進もうと心に決めたのは高校1年生の終わり頃ではなかったかと記憶しています。
― 名音校で学ばれたことで、影響を受けたこと・役立っていると感じられることはありますか?
近藤 言葉に言い尽くせないほど沢山あると感じています。
専門的に音楽理論を学んだこと、そもそも音楽は感覚的である一方大変論理的な分野であることを知るきっかけとなったのは名古屋音楽学校です。正直申しますと、不真面目な生徒であったと思いますが、中学生の時に音楽には多面的な部分があると知れたことは、今になって考えると、とても幸運なことでした。
― 最後に、音楽を学ぶ方へのメッセージをお願いします
近藤 音楽とは何なのか、という問いは尽きません。また、問うために進む道は大変に厳しいものです。
しかし、歩みを止めてはいけません。
もし歩みを止めなければ、その道で沢山の宝物や、もっと素敵な出来事に出会えるはずです。
音楽は、音楽を志す者に、全てを与えてくれます。それは、どんな困難も乗り越えるために必要な勇気をもです。
濁りのない眼を持ち、真っ直ぐ見据え、歩み続けてください。